006ミシンの素朴な疑問 伸びて縫われた生地はどうなる

ぶきっちょシリーズ
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こんにちは!「ぶきっちょでもパリコレ」の小川タカコです

皆さん、こんにちは!今回も楽しく学びながら、洋裁のスキルを磨いていきましょう。前回は「地の目」についてお話ししましたが、今回はさらに一歩進んで、地の目が通っていない生地がどのように変化するのかを詳しく解説します。

前回のおさらい:地の目とは?

前回のブログでは、生地を扱う上で欠かせない「地の目」について詳しくお伝えしました。地の目とは、生地を織る際にできる繊維の方向性のこと。地の目を意識して生地をカットしたり、縫製したりすることで、作業の効率が上がり、仕上がりが美しくなります。

例えば、地の目がしっかりと通っている生地は、縫いやすく、形状も安定しています。一方、地の目が通っていない部分は、歪んだり伸びたりしやすく、縫製の際にトラブルの原因になることが多いです。

 地の目が通っていないと生地はどうなる?

では、地の目が通っていない部分がどうなってしまうのか見ていきましょう。

生地が伸びるメカニズム

ミシンを使って生地を縫うと、どうしても生地が伸びやすくなります。特に、斜めにカットした生地は非常に伸びやすく、何の工夫もしないで縫ってしまうと、生地が伸びて形が崩れてしまうことがよくあります。

例えば、透ける生地を使って実験してみると、一部の織り糸が引っ張られ、ひし形や長方形に変形してしまうことが分かります。これは、ミシンの力によって生地が無理やり引き伸ばされてしまった結果です。

ミシン糸が与える影響

ミシンで縫う際、ミシン糸がホッチキスのように生地を固定します。このとき、生地が引っ張られていると、その状態が固定され、縫った後でも生地が伸びたままの状態を維持します。これが、仕上がりが歪んでしまう原因です。

一時的にアイロンをかけて伸びを戻すこともできますが、糸自体の長さは変わらないため、時間が経つと再び伸びた状態に戻ってしまうことが多いです。

 伸びを防ぐための工夫

伸びを防ぐためには、いくつかの工夫が必要です。ここでは、特に効果的な方法をいくつかご紹介します。

伸び止めテープの活用

伸びやすい部分には、必ず伸び止めテープを貼ることをお勧めします。伸び止めテープを使用することで、生地が縫製中に伸びるのを防ぎ、仕上がりが美しくなります。特に、ジャケットの肩線や袖ぐり、衿ぐりなど、重要な部分には欠かせません。

ミシンの縫う状況を工夫する

また、ミシンの動くままに縫うのではなく、工夫を加えるだけで、生地が伸びるのを抑えることができます。

つまり、押え金に押され送り歯で引っかかれて上下にズレが出るミシンの働きを、縫う側の人間が抑制する必要があります。

上下の生地が一体化してミシンに縫われるように工夫すると、生地が引っ張られるのを防ぎ、均一に縫い進めることができます。

縫う個所が縫い代で分厚くなったりする部分は特に、厚みで進みにくくなってズレが出ます。
そのような場合も、上下の生地がズレない工夫をすることで、ズレを起こさず狙った場所同士を縫い合わせることができます。

地の目を意識した縫製

地の目が通っている部分を縫う際には、特に注意が必要です。地の目に沿って縫うことで、生地の伸びや歪みを最小限に抑えることができます。これにより、縫い目がきれいに揃い、仕上がりがプロフェッショナルなものになります。

 まとめ:縫うときの工夫が仕上がりを決める

今回お伝えしたいのは、「縫うときの工夫が仕上がりを大きく左右する」ということです。ミシンで縫う際には、ただ縫うだけでなく、生地がどのように変化するかを予測し、それに合わせた工夫をすることが重要です。こうした工夫を積み重ねることで、よりプロフェッショナルな仕上がりを目指すことができます。

このようなスキルの基礎を学べるのが、「ぶきっちょでも面白いほど上達する!ハンカチや巾着で、パリコレ作品が縫えるヒミツ」です。

そして洋裁が自宅で学べる365回講座のプロローグな立ち位置になります。

ハンカチと巾着で基礎を理解してから、365回講座で服作りのノウハウを学ぶと、より身につけやすく理解も深められます。

次回も、生地の扱い方や縫い方のテクニックをさらに詳しくご紹介していきますので、お楽しみに!興味を持っていただけた方は、ぜひ次回のブログもチェックしてくださいね。

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