サーキュラースカートのカーブ縫いに挑戦:三つ折りアイロンと別ベルトの作り方
今回のステップ2では、サーキュラースカート(全円スカート)の作り方について学んでいきます。
全円スカートの特徴的なカーブに沿って綺麗に三つ折りを仕上げる方法や、ウエスト部分に別ベルトをつけるコツを解説します。
この技術をマスターすることで、ドレスやブラウスなど、他のカーブのあるアイテム作りにも応用が利くようになります。
1. 全円スカートとは?
全円スカートは、その名の通り、円形の生地を使って作るスカートです。履くと広がりがとても綺麗で、特に子供たちが回った時にふわっと広がる様子が魅力的です。
今回は、そのカーブの強い裾部分の三つ折りアイロンに挑戦します。
- ポイント:全円でなくても半円スカートから始めることも可能です。最初は小さめのサイズで練習し、徐々に大きなものに挑戦していくのがオススメです。
2. 必要な材料と道具
- 生地:全円スカートを作るために30cm程度の生地があれば脇を接ぎ合わせるなどして、練習用には十分です。
接がずに全円で作る場合は、60cmの生地が必要です。 - 別ベルト用の生地:ウエスト部分に使うため、余り布でも問題ありません。
- インベル(※布を押さえてアイロンをかける際に使う道具)
3cm幅でもいいが、4cm幅があると曲線が作りやすい。 - アイロン
- アイロン台
- ゴム(ウエストベルトに使用)
3. 全円スカートのカーブ三つ折りアイロンのコツ
STEP 1: カーブの三つ折りに慣れる
全円スカートの裾のカーブを綺麗に仕上げるためには、1cm幅の三つ折りを正確に行うことが必要です。カーブが強い部分はシワが寄りやすいので、丁寧にアイロンをかけながら進めます。
- 三つ折りのポイント:
- 裾を少しずつ4分の1ずつに分けて、ブロックごとにアイロンをかけます。
- 布を引っ張ってイセを入れることで、シワがなく綺麗に仕上がります
STEP 2: イセ込みでアイロンするコツ
カーブの強い部分では、イセ(布の分量を調整するための縮み)を入れながらアイロンをかける必要があります。これにより、カーブが綺麗にフィットし、波打ちがなくなります。
- イセ込みの方法:
- 少しずつカーブに沿ってアイロンを進めます。
- 蒸気を使う際は、シュッと短時間で吹きかけることで、布が歪まないように注意します。
- 縫い代の端を押さえながら折り目をしっかりとつけます。
4. ウエスト部分の別ベルトの作り方
STEP 1: 別ベルトの準備
ウエスト部分にはゴム入りの別ベルトを使用します。ベルト部分は生地の直線を利用して作成し、スカート本体の急カーブにしっかりとフィットさせます。
- 作り方:
- 別ベルト用の生地を直線にカットし、アイロンで折り目をつけます。
- ゴムを通すためのスペースを残して縫い合わせ、最後にゴムを通してウエストにフィットするように調整します。
STEP 2: ベルトとスカートの接合
ウエスト部分にベルトを縫い付ける際、布を押さえつけながら進めると、カーブが綺麗に仕上がります。
- コツ:
- ベルトとスカートを縫い合わせる際、強く引っ張らずにゆっくりと進めることで、シワが寄らずに綺麗に仕上がります。
- ゴムを入れることでウエストが伸縮し、フィット感が良くなります。
5. 練習の効果と応用
今回のカーブ三つ折りをマスターすると、ブラウスやドレスなど、カーブの多い服作りが楽になります。また、応用すれば裾のドレープやギャザーを使ったデザインのドレスにも挑戦できるようになります。
- 応用例:
- 全円スカートの端を5mm幅にして三つ折りする技術を習得すると、ブラウスの襟やカフスなどの細かなカーブにも対応できます。
- この練習を通して得たスキルで、ドレスやブラウスなど、様々なアイテムに挑戦してみてください。
お子様や大人用のスカート作りにも
サーキュラースカートは、お子様向けのアイテムとしても大変喜ばれます。キュルっと回った時にスカートが広がる写真は、記念に残る一枚になります。お子様の成長記録としても素敵な思い出になりますね。また、大人用のスカートやドレスにも応用できる技術なので、ぜひご自身用にも挑戦してみてください。
まとめ
今回は、サーキュラースカートの三つ折りアイロンと別ベルトの付け方を学びました。この技術を習得することで、他のアイテムにも応用でき、服作りの幅が広がります。次回は、さらに細かいディテールや応用テクニックについてご紹介しますので、楽しみにしていてくださいね!
イセミシンと「いせ込む」ことについての解説
洋裁や服作りの技術には、「イセ」と呼ばれる手法があります。特にカーブや立体的なラインを美しく仕上げるために欠かせない技術です。ここでは、イセミシンといせ込むことについて、初心者の方にもわかりやすく解説します。
イセ(Ease)とは?
イセとは、生地の一部をわずかに縮めて縫い合わせることで、立体的なシルエットやカーブを綺麗に仕上げるための技術です。生地に余裕を持たせ、自然な曲線やフィット感を出すために使用されます。特に、袖山やウエストのカーブ、サーキュラースカートの裾など、曲線が多い部分で効果を発揮します。
- 目的:
- 生地の余裕を利用して、布を立体的に仕上げる。
- 曲線部分が波打たないように美しく整える。
- 身体のラインにフィットする服を作るために用いる。
イセミシンとは?
イセミシンは、布をいせ込むためにミシンを使って生地を縮める方法です。布を少しずつ寄せながら縫い合わせることで、布にわずかな縮みを作り、カーブや立体的なラインを美しく仕上げます。
イセミシンの基本手順
- 縫い始める前に、縫い代の内側(縫い合わせるラインのすぐ内側)に1本のミシンステッチをかけます。この際、ミシンの縫い目をやや長めに設定します。
- ミシンで縫いながら、布を少し引っ張るようにして生地を縮めていきます。これによって、布が自然に縮み、カーブが美しく整います。
- ステッチが終わったら、縫い代をアイロンで押さえて、いせ込んだ部分を馴染ませます。
- ポイント:
- 縫い目を長めにすることで、生地が引っ張られやすくなり、イセが入りやすくなります。
- 引っ張りすぎるとシワが寄ってしまうため、程よい力加減でいせ込むことが大切です。
いせ込む(Ease in)とは?
いせ込むというのは、布の分量を調整して、一部をわずかに縮める作業のことです。これはミシンを使わず、手作業やアイロンを駆使して行うこともあります。いせ込むことで、カーブや立体的な箇所にフィットさせることができます。
いせ込む技術の活用場面
- 袖山:袖を身頃に縫い付ける際、袖山部分にイセを入れて立体的に仕上げる。
- ウエストのカーブ:スカートやパンツのウエスト部分にイセを入れることで、体のラインに沿ったフィット感を実現。
- サーキュラースカートの裾:強いカーブを持つスカートの裾をいせ込むことで、波打たない綺麗なラインを作る。
イセ込む時のコツ
- 生地の種類に合わせる:
- 柔らかい生地(シフォンやジョーゼット)は、イセが入りやすいため少しの力で十分です。
- 硬い生地(デニムやキャンバス)は、イセが入りにくいので、少し強めに引っ張るか、スチームアイロンを併用すると良いでしょう。
- アイロンの活用:
- アイロンの熱と蒸気を使って、いせ込んだ部分をなじませます。
- 蒸気をかけた後、すぐに冷やすことで、布が綺麗に固定されます。
- イセを入れすぎない:
- いせ込みすぎるとシワが寄ったり、布が波打ったりしてしまうので、程よい分量を意識してください。
まとめ
イセミシンといせ込む技術は、洋裁の基礎ですが、完成度の高い作品を作るためには欠かせないスキルです。この技術をマスターすることで、ブラウスの袖付けやサーキュラースカートの裾など、様々なアイテムの仕上がりが格段に美しくなります。最初は少し難しく感じるかもしれませんが、練習を重ねることで確実に身につくので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
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