201回目 ギャザーを寄せる&カフスの合印


今回は袖口にギャザーを寄せます。
ギャザーの寄せ方などは特典などで多く発信していますが、全然理解できてない方はいらっしゃいますか?
皆さんの進み具合は想像するだけしかできないので、何とも言えないところですが、とりあえず進めていきますね。
ギャザーは印を見失ってしまうことが多くあり、ストレスになるため、返し縫いの糸端を使って、印を作っています。
私のオリジナルで、猫ひげ印とか勝手に呼んでいる印の作り方です。
これがあるだけで、ギャザーは猛烈に簡単になるので、ぜひお試しください。
ギャザーは8mmで、出来るだけ慎重に真っすぐにかけます。
ギャザー寄せミシンが、テコとなる基準値ですので、ここはいつもよりスピードを遅くして、慎重に真っすぐであることを優先させます。
8mmでしっかり縫い終わったらギャザー寄せをして、最後に引っ張ってない方の糸も引き、ギャザー寄せをロック(鍵)状態にします。
引っ張って突っ張った方と反対側を引くと、糸の絡まりが強くなり、ギャザーががっきりと止まることで、縫いやすさが最大化されます。
そしてカフスにも半分の半分の印まで入れて、準備をしておきます。
カフスを縫いつけとか、衿付けで、裏側に身頃を縫いつけ、表側をステッチで留めつける方法を良く紹介している本や雑誌があります。
実際に既製品でそのように縫われている実物(出来上がった作品)も多くあります。
が、それは量産工場の専門の部署に配置された、専門の人がやる方法だから早くきれいなのだと、私は思うんです。
だって。
裏側を縫いつけてあって、表側がパカパカ開いてて、ステッチで完璧に縫いつけるのって、難しいです。
1-①裏側と表側のバランスを良く計算して、バッチリに裏側を止めなければならない
1-②裏側が止まった状態で、表側は縫われておらず、これから縫っていく表側のことも考慮に入れて、横方向を中縫いも終わらせなければならない。
1-③表側のステッチ幅を完璧にしつつ
1-④縫いつけ場所を決して外さず、
1-⑤ねじれないように注意を欠かさず
1-⑥ステッチだから縫い直しややり直しは認められないので、1発で仕留めなければならない
1-⑦縫う時に、下が奥へ進んで、上が手前に押し出される構造のミシンなのに
表側のパカパカ開いている一枚に対し、下のごっつり縫いつけられた厚みでは
表側が押し出され、下側はごついから進まず、
表側だけが押されて…
負の連鎖です。
それよりも
2-①表側の寸法通りの場所に、カフスのちゃんと決まった狙い通りのところへ縫う
2-②両側面の中縫いをする
2-③側面の中縫いをひっくり返し整える
2-④ステッチをかけるために、表側からミシン(裏カフスの1枚をステッチで押さえるように注意しつつ、ねじれないように裏側のカフスを手前に引っ張りテンションをかける)
こちらの方法は①~③までがほとんど丁寧にさえ注意してれば、確実にできる方法です。
2-④はコツや練習は必要ですが、テンションをかけるために下になる裏カフス側を引っ張れば、ねじれ現象を防ぐことが出来ます。
テンションをかけながら、ステッチをするのは常にどこかで応用としてやっていることなので、普段使いのモードです。
1で上げた①~⑦のなかで気を抜いて出来るのは、全く一個もありません。
①~⑦までの全部が、完璧に出来てないと仕上げられないほど、緻密に整える必要があります。
しかもステッチで押される側の上になる表地のカフスは、ミシンに押されて手前に進んできますから、テンションをかけるとすると後方に引っ張らなければなりません。
でも、後方はもう縫つけてあります。引っ張る場所も取り付く島もないんですね。
これが出来るようになると、もしかしたらプロになれるのかもしれないと思って、若いころに何度となく練習してみて
どうやっても出来ないうちに、あれ?
この工程って、そもそもおかしくない?と感じたので、二度とやってません。
きっと、専門部署に配置された人たちがつるんで仕事をするときに便利なのだろうと諦めています。
私は丸縫いなので、普段から磨きをかけてある、いつも使っている道具で勝負しようと思ったわけです。
あなたは、どうですか?
というわけで、カフスの基礎知識をお届けしました。
動画の最後は、いつもながらに変にぶつっと切れています。。。
顔の前にムービーを設置し、ムービーの液晶を観ながら作業してます。
視野にいきなり飛び込んできた、黒い物体!
ありんこかと思ったら、小指の先ほどもあるクモでした~~~(>_<)
顔にギリのところまで迫られ「うぎゃぁああああ!」と飛びのく、寸前のところですw
いやぁ、季節も変わって夏前なので、虫も出てくるようになりました…。
あなたのミシンlifeが、表現の豊かな、夢多きものとなりますように。

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