001-3 裁断


使用するツール
- 生地
- 型紙
- 方眼定規
- 文鎮
- アイロン
- 裁断ハサミ
- ミシン
1. アイロンで生地のシワについて
- 生地を2枚重ねます。
- 縦方向と横方向にアイロンをかけて、シワを伸ばします。
- 生地の輪になっている部分は潰さないようにご注意ください。
2. 生地を整える
- アイロンをかけた生地を広げ、ゆがみがないか確認します。
- 生地の下側が地の目(織り目)が通った状態で合わせます。
- 生地を広げて、地目が通った状態になります。
- 全体に地の目が通っていると、その後の作業がとても楽になります。
3. 裁断時の注意点
- 生地を輪にして裁断するのは避けます。

- 前身頃や後ろ身頃など、中心が輪になっている型紙を半身だけで裁断すると、歪みやずれが出やすいのでやめましょう。
- この型紙は左右に1.5㎝の縫い代が付いているので、輪にして2枚いっぺんに裁断してOKです。

輪で裁断するこちらの画像は、ページでスカートの作り方を紹介しているので、参照ください。
当店では、この輪で裁断する方法ではなく、下記のように輪を開いて型紙を作る方法をお伝えしています。型紙に縫い代を付けておくことも間違いを防ぎ、後で縫い代の状態を確認できるために欠かせないと小川は考えています。

後ろ中心の左右対称の型紙ですが、紙の状態で左右とも写した型紙にして、生地は一枚を広げたままで裁断します。
理由:下になる生地がズレたりゆがみが出るリスクを回避するため。
大きいものほどズレが生じるので、コートなどは決して輪で裁断しないこと。
生地よりも紙の方が扱いやすく、実費としても安い。
半分から先は極論、包装紙でもシワが少なければOK。
新聞紙は、黒く汚れが付く心配があるので、あまりお勧めはできない。

4. 生地の折り方と裁断方法
- 生地の横の織り目通り、縦の目にも揃うように生地を整えます。
- 生地が真っ直ぐで、自然に伸びのびした状態になります。
- この状態で生地を折り、左右が縫い代になる場合は、2枚一緒に裁断しても大丈夫です。
- 1枚ずつ裁断する必要はありません。
5. 型紙の配置と裁断
- 生地の端(耳)から約1cm~1.5cm離して型紙を置きます。
- 型紙と生地の端との間に、左右それぞれ1cm~1.5cmの余裕を持たせます。
- 生地の横の織り目と型紙の上下が平行になるように配置します。
- 横方向は生地の端ぎりぎりに型紙を置いて、切り捨てのが大変なので、7mm程度の少し余裕を持たせます。
- 耳以外の箇所に置いて、生地の端に7~8mmの余白があれば十分です。
- 2枚一緒に裁断してみてください。

6. ウエスト部分にノッチ(合印)を入れる
- ウエストになる部分に、上から1cmと4cmの位置に合印(ノッチ)をします。
- ノッチの深さは約3mmの深さで切り込みます。

- ノッチがあると、後の作業が楽になります。
7. ノッチの入れ方
- ノッチは出来上がり線に対して直角に、まっすぐ入れます。
- 斜めに入れたり、深く入れすぎないように注意してください。
- ハサミの先端を使って、約3mmの深さで切り込みを入れます。

- この合印の入れ方は洋裁でよく使うので、覚えておいてください。
- 反対側にも同じようにノッチを入れます。
8. 袋縫いの準備
- 今回は、巾着を作ったときと同じ方法で袋縫いを行います。

- 袋縫いなので、縫い代は1.5cmつけます。
- 裁断後、生地を外表(表側が外になるように)します。
- これで準備完了です。ミシン作業に行きましょう。
コメント
緯糸の地の目を通した生地なのに、型紙の端を裾と輪にピッタリと合わせて裁断しないのはなぜでしょうか?
(これまで、裁ち落としが少なくなるように、縦方向の地の目線を優先した上で、地の目を通した生地と型紙の裾線を揃えていました)