「地直し」は本当に必要? 水通しとの違いを整理します

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最近、アンケートやコメントで、同じ質問をいただくことが増えました。
「地直しはしないんですか?」
そのたびに、正しくお伝えしたいと感じてきました。
プロの現場での「水通し」
アパレルの現場では、生地を濡らすことはまずありません。
濡れた生地は、それだけで商品価値を失うからです。
そのため、収縮率などのデータを経験に基づいて計測し、生地にノリがついたままの状態で裁断・縫製し、店頭に並べます。
しかしご家庭では、生地ごとに収縮率を計測し、判断する経験を積むことはまずありません。
私自身も、サンプル縫製を専門にしてきた縫い子です。
その計測の経験は持っていません。
だからこそご家庭では、水通しをして生地のノリを落とし、いわば「すっぴん」の状態にしてから縫うことが勧められています。
なぜなら、ご家庭では洗濯や着用で、生地が濡れる機会が多いからです。
先に濡らしてノリを落とし、生地本来の形にしてから縫えば、後から起きるトラブルを未然に防げます。
私はこの工程を「水通し」と呼んでいます。
プロの現場での「地直し」
一方、「地直し」という言葉には、別の意味があります。
プロの現場で「地直し」というと、熱を当てるとひどく歪んでしまう素材に出会ったときに使う言葉です。
そういった素材は、裁断前にあらかじめ熱処理をしておかなければ、縫製に進むことができません。
「え、地直しが必要なの?どうするの?」
現場では、それくらい重大な出来事として扱われます。
よくある誤解
ところが世の中に出回っている情報では、少し違う説明を見かけます。
水通しをしたあと、耳の近くの横糸が歪んでいる生地を、アイロンで無理やり格子状に直すこと。
これを「地直し」と呼んでいるケースが、よく見られるのです。
私の考え
水通しをして、ノリが落ちた「すっぴん」の状態は、その生地が本来ありたい姿になっている状態だと、私は考えています。
シワはアイロンで取ります。
けれど、歪んでいる部分は、そのまま使います。
無理に矯正はしません。
矯正した部分は、いつか元に戻ろうとします。
そうなったとき、歪みがどこにどう出てくるのか、想定できなくなるからです。
まとめ
水通しは、生地をありのままの状態に戻すための工程です。
- 水通し:生地のノリを落とし、本来の姿に戻す工程
- 地直し(本来の意味):熱でひどく歪む特殊な素材だけに行う、裁断前の緊急処置
- よくある誤解:歪みをアイロンで無理に矯正すること
歪みは矯正せず、そのまま活かす。
それが、私がたどり着いた答えです。






コメント
すみません!間違って送信してしまいました。生地にとっていいことをしている実感がまったくわかずにいたので貴重なヒントをいただけました。引き続き学ばせていただきます!本当にありがとうございました!
kitakoさん
何が生地にとって居心地がおyくなるのかの教えが、少し違うんじゃないかと思うことが本やネットにたくさんあります。
私の言う事の全てが正しいという事ではなく、ご自身の考えで選択できるようになることが私の伝えたい事です。
技術は理論的な思考から腑に落としていかないと、応用が利きません。
ぜひ、縫う事のノウハウだけでなく、
・なぜそうずる必要があるのか。
・どうしてそのようにしないといけないのか。
裏にある、理論の部分を覚えて頂ければ、講座の課題だけの学びから離れて
色々なデザインにチャレンジして迷う場面で
自力で突破する方法ややり方を見つけられるようになります。
ご自身を信じて、先ずは浴びるようにたくさん動画を見ていただきたいです。
今回は豪華なプレゼント企画ですので、ご利用くださいね^^
貴重な講義を受けさせていただきありがとうございます。今春にミシンを買ったばかりでまだ圧倒的に経験も知識も足りずそのままで作りつづけても材料がもったいないと足踏みしておりました。見よう見まねに水通し→アイロんのあとの
kitakoさん
ミシンを春に新調されて、これから夢を羽ばたかせていく初々しいときにご参加いただけたこと嬉しく思います!^^
行き当たりばったりで製作するのは、ほんとうに時間と生地代と厳しいです。
ご質問は遠慮なさらず、どしどしぶつけてくださいね。
超初心者のあおいもいますし、ご質問から講座になることもありますので、大歓迎です。